昆虫の構造を活かした金属製プロダクトの開発project in 2014

昆虫から自然へ

都市化された現代社会では市街地で昆虫に直接触れる機会が少なくなっている。そこで、本物の昆虫に触れることが困難な人々でも、昆虫の生態を学ぶことができるプロダクトを提案する。

金属昆虫標本

本研究は、身近な昆虫であるが故に存在が希薄化されているセミ・トンボを生物的特徴に基づいて分解し、金属パーツから構成される昆虫標本に再現するものである。本研究の成果物を組み立てあげる過程において昆虫の体の構造を学ぶことができ、さらにトンボ・セミの生態・都市と自然との関係性の理解を深めることを目標としている。素材を金属とすることで、大人も満足できる、精密で貴金属のような昆虫標本を目指した。パーツ間の組み方を工夫し、カッターとピンセットのみで組み立てることができる。

特徴を捉えた設計

標本の解体やX線撮影を行い観察を行った。X線写真からは内側に密集した筋肉や、表面の凹凸を観察することができた。セミとトンボで各4種類を制作。組み立て方法や形状を工夫することで、それぞれの特徴を再現した。

左からアブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ヒグラシ

左からオニヤンマ、イトトンボ、シオカラトンボ、ハグロトンボ

研究協力

  • 株式会社 大橋製作所

  • 意匠登録済